ネオペットの世界 仮想空間の元祖?擬似社会体験ができる

こんにちは!

20年前、わたしは『ネオペット』というオンラインゲームにハマりました。すごく好きだったので、その世界を思い出してみます。有料のコンテンツもありますが、ほとんどが無料で遊べます。

二次元のメタバース?

ネオペット(Neopets)はアメリカで作られたネットゲームで、リアルな世界観が特徴です。ペットを飼い、ペットに餌をあげたり、ペットに洋服を着せたりすることができます。

久しぶりに開いたらパスワードが違うと言われてログインできなかったので(激涙)、新しくアカウントを作ってみました。こちらは登録して最初にペットを選ぶ画面です。カチークというわたしの好きなペットです。かわいい。

しかし、ネオペットはペットを育てる単純なゲームでは収まらないのです。コンテンツが山ほどあります。動物の森をもっと人間社会に近づけたイメージとでも言いましょうか。ネオペットは奥深く、醍醐味が色々とあるので、いくつかピックアップしていきます。

ネオピアンバザールというお買い物エリア。ここだけ見てもたくさんのお店が並んでいます。もちろん1つ1つ中に入ることができます。

絵が可愛い

沼にハマる最初のポイントは、絵がかわいい点です。たとえばThe Neopian PlazaにあるPlushie Palaceというお店を覗いてみるとぬいぐるみが並んでいます。アイテム1つ1つの絵がリアルでありかつキュートなのです。見ているだけで楽しい気分になれます。お気に入りをコレクションして自分のお店に並べたりしていました。

ゲームが面白い

ネオポイントというネオピアの世界のお金を稼ぐ方法は色々あるのですが、ゲームで獲得するのが簡単です。

ゲームは数多くあり、楽しくて時間を忘れてずっとやってしまうものも多々。わたしが好きなゲームは、Tarmac Roll、Has Bounce、Meerca Chase、Snowmuncher、Extreme potato、Extreme Herder、Ultimate Bulleyeです。

擬似社会を体験できる

ここからが本番です。ネオペットの素晴らしさは”擬似的に社会体験できること”です。お金もない自由もない、それでもネオペットの世界にはゲームでお金を稼ぎ、買いたいものが買えるのです。服を買ったら、ペットに着せることができます。というか、本当の世界でペットを飼えなくても、ネオペットで擬似的にペットを飼えます。いやいや、そんなことだけでは止まらないのです。大人もびっくり、資本主義の世界を垣間見ることができるのです。

株式市場

ネオピアには株式市場があり、株の売買ができます。株を”安い時に買って高い時に売る”ことでお金を稼げるということを知りました。そして”長く置いておけばいつかは株価が上がる”という感覚も。ネオピアの世界では会社が倒産することはないので、とにかく持っておいて、たまにチェックすると爆上がりしている株がありました。現実世界はそんなに甘くないのですが、社会人になる前に、資本主義社会の性質というか気配のようなものを感じることができました。

オークション

オークションもあります。自分のアイテムを出すこともできるし、入札することもできます。画面を更新すると、新たなアイテムが出てきて、どんどんアイテムが下に流れていきます。実際のオークションの画面で入札するときには、パソコンの通信速度が気になったりして、落札できるかドキドキします。この体験がなかなかにリアルなのです。というか実際のオークションと感覚はほとんど同じです。

トレード

Trading Postに行って欲しいアイテムを検索して見つけると、交換のオファーをすることができます。レアなアイテムを探すときに使っています。人との出会い、運、駆け引きを体験できます。

ショップ運営

自分のショップを作ることができ、持っているアイテムを好きな値段で店に出すことができます。Shop Wizardでアイテムの相場を調べて、早く売りたければ相場より安く出すという風にしていました。相場よりもかなり高い値段で並べておくことで、ショップをギャラリーのように使うユーザーもいます。お店屋さんごっこのオンライン版です。

人気のショップランキングなどもあり、普通に街のお店で買うのではなく、メルカリやCreema、ミンネ、ジモティーみたいに個人から買う感じがします。

寄付

Neopia CentralのMoney TreeやNeopian PlazaのThe Neopian Second-Hand Shoppeへ行くとフリーでアイテムを手に入れることができます。それらのアイテムは他のユーザーから寄付されたもの。自分も自由に寄付をすることができます。寄付というものがあたり前に生活の中にあるっていいなと、ネオペットしていて思いました。

孤児院

ネオピアには孤児院もあります。ペットを新たに飼うとき、アカウントを消すときなどに、孤児院にペットを送るユーザーがいます。そこからペットを迎え入れることもできます。孤児院でペットを引き取って、ペンキで塗ったり、レベルを上げたりして、人気になるようにして孤児院に戻すユーザーもいます。これもまた、本当の社会を写したもの。輝いていることばかりではなく、悲しいことにも向き合う。これって、もうペットの愛情を持っていますよね。2Dだってそうなんですから、これからの3Dのメタバースも…と思います。

ホームページ作成

ネオペットの画像が画面の左側にあって、それをクリックするとQuick Referenceというペットに関するページが開きます。1匹ごとに”Edit homepage”のタブがあるので、そこからペットのホームページを作成することができます。ここでわたしは人生で初めてHTMLを勉強することになりました。好きな背景にしたり、BGMを流したり、そういったフリーデータを探してきたり。そうやっていると、人から「デジタルに強いよね」と言われるようになりました。ペットのページを可愛くしようとしていただけで勉強のつもりはありませんでしたが、確かにこのおかげでプログラミングとかサイト作成といったことへの抵抗は無くなったと思います。

新聞

The Neopian Timesという新聞があります。ユーザーはオリジナルの小説やイラストなどを投稿することができ、採用されるとペンキなどレアアイテムをもらうことができます。わたしも4コマ漫画などで何回か採用されました!13歳くらいの頃のことですが、とても嬉しかった思い出です。

海外の人とコミュニケーションできる

ここまでに記載したオークションやトレードで他のユーザーを見る機会があるのですが、Neomailで直接メッセージを交わすことができます。Neoboardsという掲示板やGuildギルドで気が合いそうな人がいたらNeofriend申請をして、メッセージをしていたことがありました。英語のやりとりができていたとは言えませんが、海外の人と英語で話す場所として貴重でした。どうしても欲しいアイテムがトレードに出ていて、交渉したりとか。今ではあまりCommunityは盛り上がっていないようで寂しいですが、20年前は勢いがあったんだなと時の経過を感じます。

おわりに

ネオペットはリアルな人間同士のコミュニケーションが可能であり、常に更新されている世界なので、とても奥が深いです。古いゲームで2D仕様なので競合に勝てず衰えているのは否めないかもしれませんが、クラシカルさや通信量など2Dならではの良さもあります。仲の良い友達によく勧めていましたが、当時はパソコンが今ほど世の中に浸透していなくて、パソコンの授業も半分以上寝てたり別のことしてたからあまりリアルでネオペット友達はできませんでした。こんなに楽しいゲームなのに時代の波を掴まないと普及しないものなのだな、と思います。当時、アメリカでは勢いがあって、マックのハッピーセットのおもちゃにネオペットのぬいぐるみがあったりしました。大学生のとき、幼少期を当時のアメリカで過ごした友人がいて「ネオペットって知ってる?」「え!なんで知ってるの!」と話してテンション上がったりしました。

上記に記載した以外にも、Neohomesで買った家具を部屋に並べたり庭を作ったり、My stamp albumに切手収集したり、楽しみはたくさんあるので、気になる方はネオペットの世界に足を踏み入れてはいかがでしょうか。

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