リスキリング|クリティカルシンキング 思考の洗練には ”批判” が必要

突然ですが、〈クリティカルシンキング〉という言葉を聞いたことはありますか?直訳すると〈 批判的な考え方 〉です。

これは特にアメリカで広まっている考え方で、日本の小学校の授業にも取り入れようという動きがあるそうです。

批判的な考え方をしたら辛いだけじゃないの?

何のため?

と思いますよね。

実際、疲れる作業であることは間違いないです。学んでいる内は、うざいくらいに感じると思います。

ではどんな意味があるのでしょうか?

クリティカルシンキングとは

何に対して批判的か?というと、自分に対してです。それとか、自分が所属している組織に対してです。

自分の考えを批判的に見る、つまり、第三者視点で自分の考えを俯瞰する。そうして、自身の考えを洗練させる。そんな考え方が〈クリティカルシンキング〉。

違う言葉で言い換えると、自分に「なぜ?」と問いかけ続けて、自分の考えに「客観性」を持たせる、そんな、主張と根拠を明確化・深掘りしていくプロセスになります。

他人になぜ?なぜ?って問い詰めたり、批判するのって、嫌がられます。けど、それは、よりブラッシュアップするためのヒントかもしれません。そう考えると、貴重な口コミ、フィードバックは、宝の山な訳です。批判的なものほど。それを他人から言われるんじゃなくて、自分で見つけられるようになりたい、と。

クリティカルシンキングは想いを伝える

わたしはホリエモンさんの「ロジックはエモーションに勝てない」という言葉にとても共感できるのですが、一方、ロジックがエモーションを動かすのも事実です。

ロジックを上手く立てられれば、伝えたいことをすんなりと他人に伝えることもできます。頭では分かっていても、それを実践するのは難しい。特にわたしは国語が苦手で、「Aのような考えも、Bのような考えもあっていいじゃない。わたしはCだと思うけど、みんな正解。みんな意見が違っていいよね。」と考えるタイプ。チームワークで何かを達成するワークでは、意見にまとめていくことがすごく苦手で億劫なのです。

ただ、社会人として一つの組織の中に入って生きていくには、1人1人勝手なベクトルでいる訳にはいきません。1人ではなく、大勢でやる方が、大きなことが達成できたり、より遠くまで行けます。そして、チームで仕事をする上で、自分の考えを発信しなくてはなりません。相手の意見をよく聞いて、それに対する意見も持つ必要があります。そこで、

  • 自分の考えに対する自信
  • 自分の考えをうまく相手に伝えること

その両方が必要だと感じていました。自信を持って発言することが組織では求められます。団体行動するには客観的にものごとを見て意見する必要があるということ。

クリティカルシンキングは、自分の考えを洗練させることに加えて、コミュニケーションにも有用です。

伝え方と一言で言っても色んな条件があります。

  • カフェ / オフィス / 道端 / 遠隔地
  • 電話メール / 面対
  • 何をどんな言葉でどんな順番で話すか
  • 1対1 / 1対複数

つまり、工夫の仕様が無限にあります。コミュニケーションが上手い人は、これらを伝える相手に応じて変えます。コミュニケーションが上手い人は、相手によって、相手目線で、自分が伝えたいことのロジックを整え直します。クリティカルシンキングが身に付いていると〈 相手目線で考える / 分かりやすく伝える 〉が、より深くできます。

「伝えたくても伝わらない」ともやもやしたり、なんとなくで物事を判断してしまう人は、クリティカルシンキングが役に立つかもしれません。

クリティカルシンキングを取り入れる方法

わたしの場合は、グロービスの授業でクリティカルシンキングの講座を受けました。2週間に1回の授業を3ヶ月というコースで、体系立てて学ぶことができました。

ちなみにわたしは評価Bでした。

グロービスのテキストは授業を受けている人以外も購入することができます。

受講を迷っている方は、テキストを先に読んでみて判断してもいいと思います。

また、テキストだけでも大分学びになると思いますよ。

クリティカルシンキングを学べば、コミュニケーションが上達するという実感があります。しかし、コミュニケーションには正解がありません。正解だったかどうかは、その都度、相手が決めることだからです。というわけで、クリティカルシンキングに終わりはなく、日々実践を継続していきたいところです。

また、すぐ振り返ることが大事です。定期的に振り返りをしたいものですが、なかなか習慣にするのはったことのないものを難しいですよね。たとえば、日頃使うLINEスタンプで取り入れるのはどうでしょう?自己ツッコミ的に使ったり、一緒に仕事をするチームメンバーと送り合うのも刺激になると思います。

組織として動いていても、言い方次第で指摘は、何様?なんでそんな風に言われなきゃいけないの?となりかねません。同じ目線でアイデアを持ち寄るように、声かけできるといいですね。


クリティカルシンキングのLINEスタンプ

クリティカルシンキングコミュニケーション編のLINEスタンプ

日常的に自分を疑うことを習慣化できると、「さっきあんなこと言わなければよかった」なんて後悔は減ると思います。自分を疑うことにポジティブになって、見えない何かを恐れるのではなく、第三者視点で事実を見つめて、自分を高めたいものです。

クリティカルシンキングは「自分って論理的じゃないなあ」「もっとニュートラルな意見を持ちたい」「考えを研ぎ澄ませたい」と感じているときの頼もしいツールではないかと思います。以上、クリティカルシンキングを学ぼうかなと考えている方へ、役に立つ情報になればうれしいです。